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ミシュランの秘密 レースに参戦するからこそ、高性能タイヤが産み出せる

2017年11月29日

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タイヤの秘密を探るインタビューをしてきた。クルマの性能を評価するうえで、タイヤの占める割合は意外と大きい。タイヤ次第でクルマの性能が大きく変わってしまし、だから、高性能であればあるほどいいと思うが、見た目で分からないところも悩ましい。しかし、開発背景を知ると性能の裏付けにつながるのではないだろうか。

ミシュラン フォーミュラE用タイヤ サイドウォール サイズ表記

欧州車ではメーカーが指定したタイヤがそのクルマの性能を引き出せるタイヤだとして、タイヤのサイドウオールに認証タイヤとしてのMマークや☆印をつけていることはよくご存じだろう。つまり自動車メーカーが出した要件に合った性能を出せるか?という言い方もでき、それは単に機能だけでなくコスト面も含めての話だが、要件をクリアしたタイヤが純正指定されているわけだ。

高性能タイヤとしてよく知られるミシュランは、タイヤそのものが軽いとか、200km/hを超えての真円率が高いとか、さまざまな都市伝説的な話もある。また、スーパーGTをはじめさまざまなモータースポーツでも活躍している。そこでレースに参戦する理由を含め、ミシュランの一体何が凄いのか、モータースポーツ マネージャーの小田島広明氏に話を聞いた。

ミシュラン モータースポーツマネージャー 小田島広明氏

ミシュランタイヤのモータースポーツ マネージャー 小田島広明氏

高橋:まず、直球で質問させてください。スーパーGTに参戦して何が分かるのでしょうか?

小田島:SGTは世界中のGTレースの中で、おそらく最も速いレースだと位置づけて間違いないでしょう。そのSGTには、タイヤメーカーの4社が参戦し、お互いに競争しています。同じレギュレーションで造られたクルマが、同じレースフォーマットで同じ場所で4つのタイヤメーカーが争うというのは、どこが最高のソリューションを提供できたのか?という挑戦になりますし、前レースで起きた問題を、どのメーカーが一番早く改善してきたのか、ということも分かります。ですからフィードバックの速さと進歩の幅が競われている場といえる場所なんです。
そして、SGTは、他社と比較できる数少ないレースでもあるため重要な開発の場にもなっています。自分たちでは進歩したと思っていても、他社よりも進歩していなければ、客観的な進歩とは言えないですから、そうしたことがレースに参戦することで、特にSGTに参戦することで分かってきます。

ミシュラン レース用タイヤを使用している、スーパーGT モチュールオーテックGT−R 23号車

スーパーGT500のモチュールオーテック23号車はミシュランを装着

高橋:そうして得られた知見が市販タイヤに活かされているということですか?

小田島:そうです。SGTで得た知見は、他のGTレースやWECなどに投入する際の引き出しの多さにつながります。そしてワンメイクレースのタイヤにフィードバックしていくという流れがあります。一方で、市販タイヤへ技術のフィードバックというのももちろんあります。

ですから、SGTで他社に負けない高い基本性能を出して、それをWECで耐久性をテストして、距離に対する汎用性を広げます。そしてトータルの性能を引き上げたタイヤをワンメイクレースのポルシェカレラカップにレーシングスリックとして供給しています。

高橋:しかし、カレラカップは世界中で開催され、さまざまなサーキットでレースが行なわれていますが、スペックは同じですか?

小田島:サーキットに合わせるような細かなスペックでの対応はできません。そのため、SGTやWECで得た知見が活かされ、つまり引き出しが多ければ多いいほど高性能なタイヤにつながっていくわけです。そのノウハウは、レースタイヤだけでなく、一般市販タイヤにもフィードバックできるので、それがミシュランがモータースポーツをやっている大きな理由にもなるわけです。

高橋:つまり、いろいろな性能が高性能でバランスしていることがワンメイクでは要求され、SGTやWECの知見によって高い次元でバランスしたタイヤが供給できているということですね。では、具体的にはどのような技術がフィードバックされ、活かされているのでしょうか?

小田島:GT500で、このタイヤがよかったからパイロットスポーツに入れてみよう、とは簡単にはならないのですが、研究所にはそのフィードバックは残ります。レースで得られたデータを市販車輌でその限界を超えることありません。GT500では、かなり高い運動エネルギーで使われるものですから、市販車両でそこは越えられないです。ですから、耐久性や、ダウンフォースによるタイヤ荷重をSGTで鍛えておけば、市販タイヤがその枠を超えることはないので、その枠内に絶対に収まるというガイドラインができてくるというわけです。

高橋:WECのLMP1ではミシュラン1社の参戦ですが、そこはどういった理由がありますか?

小田島:WECはワンメイクではなく、他社の参入がOKですが、現状トップカテゴリーではミシュランだけなので、自分たちで目標を作っています。それは、レースタイヤはどこまで持つのだろうか。タイムを落とさず3スティント、4スティント走れるタイヤというのを具現化したいという目標をもって参戦しています。

高橋:そうしたデータが活かされていると言えるのが、ポルシェカレラカップ用であり、市販タイヤにもつながっているというわけですね。

小田島:これはSGTでの知見が非常に影響しています。ポルシェカレラカップでは2017年ウエットタイヤのパターンを変更しました。世界中で行なわれているカレラカップは同じスペックでやっていまして、そのウエットパターンはSGT500で開発し、その後WECに持ち込みLMP1で耐久性を研究しました。最終的に世界中のサーキットで行なわれるカレラカップでは、夏も冬もウエット1種類、ドライ1種類で走らなければならないので、そうしたタイヤを製造するうえで、大いに役立っているわけです。

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