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トヨタ C-HR試乗レポート 普遍的な素直なステアフィールを狙うこだわり

2017年3月7日

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1.2L直噴ターボ/4WDのC-HR G-T

格好いいデザインと意のままの走りを前面に打ち出したCセグメントのクロスオーバー、C-HRは2016年12月にトヨタ全チャネルで発売され、2017年1月時点で4万8000台の受注と好調なスタートを切っている。

C-HRの詳細と、まだナンバーが付いていない状態でのプロトタイプ試乗は既報だが、今回試乗した市販車とプロトタイプとの相違点は特にないが、路面がきれいなクローズドエリアと実用域での違いはあるのか?改めて市街地で試乗してみた。<松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>

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一見すると、2ドア・クーペに見えるスタイリング。リヤドアのハンドルはCピラー上部に隠されている

■C-HRのコンセプト
C-HRは、プリウスに続くTNGA-Cプラットフォームを採用する第2弾であり、グローバル市場に向けて送り出したクロスオーバーSUVだ。そもそもはコンパクトサイズのクロスオーバーの人気が最も著しいヨーロッパ市場をターゲットにして開発されたモデルだ。

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そして、プリウスと同じTNGAプラットフォームを採用しているとはいえ、車高、着座位置を高くし、大径タイヤを装着したクロスオーバーSUVのスタイルだが、開発では超個性的なデザインとヨーロッパで通用する走りを実現するという2点に絞り込んでいるのが、このクルマの性格を明確に物語っている。

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クロスオーバーSUVのため、全高はプリウスが1470mmだがC-HRは+80mmの1550mm(ターボ車は1565mm)としている。最低地上高はハイブリッドが140mm(ターボは155mm)でプリウスは130mm。そしてシートの着座位置はプリウスより55mm高いポジションで、全体のフォルムは外径690mmクラスの大径タイヤと高めの着座位置としたことでSUVの公式に当てはめている。

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G-Tのインテリア。パドルは装備されない。ドライブモードの切替えはハンドル右スポークのスイッチで行う

格好いいと感じさせるデザインがC-HRのアピールポイントで、確かにこれまでのトヨタ車とは一線を画し、他メーカーのクルマとも似ていない。ボディ全体のフォルムをよく見るとクーペ的なハッチバックとしてまとめている。さらにこれまでにない強いプレスラインで個性を作り出している。その一方でフロントマスクはヨーロッパ向けを意識した「キーン・ルック」を採り入れている。

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FFのC-HR ハイブリッドS

市街地で見るとデザイン、存在感が際立つことは間違い無しといえる。そういう意味でトヨタ車のクルマのラインアップの中でも異例のクルマなのだ。また個性的なデザインの多いヨーロッパ市場では、これくらいのデザイン的な存在感がないと埋もれてしまうというのも事実だろう。

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■試乗レポート
試乗したのは1.2L直噴ターボを搭載する4WDモデル「G-T」と、プリウスと同じ1.8L・ハイブリッド2WDの「S」の2台だ。

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C-HR G-T

シートに座ってみると、前述のように着座位置が高めで、低めに抑えたインスツルメントパネルのデザインのせいで、前方の視界はとてもよく、エクステリアから想像するようなクーペ的なタイト感はない。リヤシートもヘッドクリアランスは十分に確保され、意外と閉塞感は感じられなかった。もちろんパッケージング的には斜め後方の視界は、最初はちょっと戸惑うかもしれないが、もちろんこれもデザイン的な割り切りとして納得できる。

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G-Tは1.2L直噴ターボ/CVTのパワートレーンを搭載

ダウンサイジング・コンセプトで作られた1.2L直噴ターボ・エンジンは、オーリスにも搭載されているユニットだが、レギュラーガソリン仕様だ。このエンジンに組み合わされるのはCVTだけで、セレクターでマニュアルモードを選ぶと7段ステップ変速となる。ただ、パドルは装備されずセレクターだけでの変速だ。

このエンジンは低中速トルクが分厚く、逆に回転を上げると頭打ちとなる典型的なダウンサイジング・エンジンの特性を持つ。だから市街地ではアクセルを軽く踏み込むだけで気持ちよく加速する。一方で、CVTの特徴でアクセルを踏み込んで急加速するといったシーンでは、一瞬の加速のためらいを感じた。

ヨーロッパではこのCVT以外に6速MTが設定されており、市場ではこの組み合わせがメインになるはずだ。

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プリウスと同じ1.8Lハイブリッド・ユニットを搭載するハイブリッドS

ハイブリッド・モデルのパワーユニットは、最終減速比をやや加速重視にしている以外はプリウス用と全く同じだ。だから加速フィーリングもプリウスと同等で、C-HRの動力性能としてはそれなりだ。全力加速では、1.2L直噴ターボ・モデルよりハイブリッド・モデルのほうがわずかに速いようだが、体感的には差が感じられない。

1.2Lターボとハイブリッド・モデルの違いが大きいのはブレーキ・フィーリングで、これはラバーフィーリングの感じられるハイブリッド・モデルより剛性感のある1.2Lターボの方が好ましいと感じた。

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Gグレードに装着される225/50R18タイヤ(ミシュラン・プライマシー3)

注目の走りについて。走りというと一般的にはスポーツドライビングがイメージされて、クイックでダイレクトなハンドリングと思われがちだが、C-HRが目指したのはヨーロッパの地方道で通用する、滑らかで舵角に応じたリニアなハンドリングだという。

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Sクレードに装着される215/60R17(ミシュラン・プライマシー)

言い換えると普遍的な、素直なハンドリング、ステアリング・フィールを狙っている。だからステアリングの切り始めは軽く穏やかであり、どっしりし、がっちりしたフィーリングを期待すると肩透かしかもしれない。その一方で高速の直進性はぴたっと安定している。

そしてコーナリングでは、舵角に応じてボディがリニアに反応し、さらに舵角が大きくなってもそのまま切れ込んでいくというフィーリングになる。ボディはぴたっと路面を捉え、ロールも穏やかだ。

C-HR ハイブリッドS

C-HR ハイブリッドS

ステアリングの舵角が大きくなってもボディが切れ込んでいくフィーリングは、やや切れ込み過ぎと感じる人もいるだろう。だが、これは開発で狙ったところだという。今回は平坦な市街地と首都高速に限られた試乗コースであったが、例えば峠道の見通しが利かないカーブで思った以上に切り増しするようなシーンを想定すると、切り増ししてもきちんとステアリングが効いてボディが反応するというような動きを狙っているのだ。

これは、ステアリングが正確でなく、ステアリングの舵角が大きくなるとフロントが外側に逃げるといった過去のハンドリングから抜け出そうという挑戦なのかもしれない。また、フィーリング的に切れ込み過ぎるという感覚を緩和するためには、もう少しステアリンに対する路面インフォメーションがあった方がいいのかもしれない。

そのためにステアリング・ラックギヤのサブフレーム直結構造やステアリング系の剛性向上、リヤ・サスペンションのリニアなグリップ力を生み出すといった開発、チューニングが行なわれているのだ。ダンパーも4輪ともリバウンド・スプリング内蔵式のザックス製で、これまでになくコストがかけられている。

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他社と比べても遜色のないラゲッジスペース

乗り心地はかなり高いレベルに仕上がっている。リヤシートに座っても乗り心地はフラットで、サスペンションがしっかりと路面を捉えているフィーリングが伝わってくる。また室内の静粛性もよく煮詰められ、舗装が荒れた場所でのロードノイズもうまく処理されている。これなら長時間乗っても疲労は少ないだろう。たださすがにリヤシートではフロントシートよりもノイズは大きめだが。乗り心地、騒音に関してはこのクラスで十分に高いレベルにある。

C-HRの価格は、1.2Lターボ/4WDモデルの方がFFのみのハイブリッド・モデルより15万円ほど安い価格設定になっている。C-HRのコンセプトからいえば、やはり1.2Lターボ/4WDの方がメインモデルだと思うが、初期受注は80%がハイブリッド・モデルで、やはりトヨタのユーザー層のハイブリッド指向は根強い。

C-HR 価格と諸元表

C-HR価格表

トヨタ C-HR アーカイブ
トヨタ アーカイブ
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