Automobile and the technology

情報が知識にかわる自動車サイト

走るエンジニアを育成する「スバル・ドライビングアカデミー」

2016年8月22日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
00026-0-02-12-756

スバル研究実験センター(SKC)のテストコースを180km/hの一定速で走る高速走行メニュー

2016年8月7日、スバルはメディア向けに「スバル・ドライビングアカデミー」の取材会をスバル研究実験センター(SKC)で開催し、その内容を公開した。これはスバルのブランド強化の取り組みの一環として、メディア向けの「テックツアー」の第1回目にもあたる。

テックツアーは、今後も様々なイベントが予定されており、これらのイベントの内容、スバルのクルマ造りの哲学や考えをメディアを通して一般の人々に知ってもらおうという、ブランド・コミュニケーションと位置付けられている。

SUBARU_SDA0002

現在のドライビングアカデミーの受講者と訓練用のクルマ

■スバル・ドライビングアカデミーって何?

ところで今回のテーマである、耳新しい「スバル・ドライビングアカデミー(SDA)」とは何か? これは車両研究実験第一部の藤貫哲郎部長が主導して、2015年秋にスタートを切った社内のドライバー訓練システムの名称だ。ドライバー訓練というと、いわゆる運転テクニックを高めるといった意味に捉えられがちだが、実際の狙いはクルマを考えながら走らせること、つまりクルマの評価能力を向上させるということだ。

DSC04529

今回のテックツアーに参加したエンジニア。展示された初代レガシィは10万km最高速耐久記録車で、この超高速耐久実証テストもすべて社員ドライバー、社員スタッフにより実行された

スバルを古くから知る人にとっては、操縦安定性を評価・実験する研究実験第四課などが有名だが、藤貫部長は、「スバルには他社のような計測や実験だけを担当するテストドライバーという職種は存在しません。昔からエンジニアが設計し、クルマに乗って実験するシステムが採られてきました」と独自な開発体制であることを語る。

DSC04506

だからスバル・ドライビングアカデミーは限られたテストドライバーやトップガンの育成ではなく、エンジニアのドライビング・スキルの育成が目的だ。もちろんこの背景には、熟練した運転スキル、評価能力を持つエンジニアがいた時代から世代交代しつつあるという社内の事情もありそうだ。

igi

藤貫部長が、走るエンジニアを育成することにこだわるのは、「ドライバーの評価能力を上回るようなクルマは造れない」ということだ。だからより優れたクルマを造るためには、より高い評価能力を持つドライバー=エンジニアが必要という信念があるからだ。

DSC04520

車両研究実験第一部・藤貫哲郎部長

そのため、スバル・ドライビングアカデミーの最終ゴールは、走りに関しての評価能力を持つエンジニアを多数育成することだが、もちろんそれは一朝一夕には不可能だ。現在はドライビングの基本的なスキルを高めることが集中的に行なわれている。運転スキルを高めることで、様々な運転状況の中で冷静にクルマを観察、考察するという次のステップに進むのだ。

コース

スバル研究実験センター(SKC)のテストコース

ちなみにスバル社内のドライビング・ライセンスは、初級、中級、高速、特殊という4段階があり、スバル・ドライビングアカデミーは中級以上を対象にし、より上のクラスまで引き上げることを狙っている。現状では特殊ライセンスを所持しているのは数名だという。

DSC04502

また1期生ともいえる現在のスバル・ドライビングアカデミーの受講生は、実験部署だけでなく幅広い部署から選抜されている。各部署長の推薦で選抜されているという。

ドライビングアカデミーは研究実験センター(SKC)で定期的に開催

ドライビングアカデミーは研究実験センター(SKC)で定期的に開催


■デモンストレーションと実体験

今回のテックツアーでは、スバル・ドライビングアカデミーの受講生によるデモンストレーション走行と、メディアのための体験走行も行なわれた。使用されるクルマはWRX STIとBRZの2車種だ。これらのクルマには安全装備としてロールケージが組み込まれているが、それ以外はもちろん市販状態と同じ装備状態になっている。

SUBARU_SDA0405

ドライビングアカデミー生による高速編隊走行のデモンストレーション

体験走行のメニューとしては、ウエット低ミュー路での定常円旋回、ジムカーナ、高速周回路での140km/h、180km/hでの定速走行、ハードブレーキが選定されていた。ウエットの低ミュー路での定常円旋回では、アクセルの微妙なコントロール、ジムカーナではコーナリング時の効率的な減速や小回り操作を、高速周回路では、一定速度で進路を保つための微小なハンドル修正とアクセルのコントロール、ハード・ブレーキングは、ABSが作動する強いブレーキと、ABSを作動させないブレーキ・コントロールを体験するのが狙いで、スバル・ドライビングアカデミーでも行なわれている基本的なドライビング・メニューである。

DSC04540


今では設計部門はCADにより設計図面を作り、実験部門では超精密な計測が可能になっているが、現在のクルマに求められる付加価値、ドライビングプレジャーなどドライバーの五感に訴える官能性能は、最終的には人間の評価に依存している。

DSC04576

トレーニング用のWRX STI

その人間の評価を、工学的な要素に置き換え、設計に還流させることがクルマ造りの基本であるが、スバル・ドライビングアカデミーは一見泥臭く見えるクルマ開発のループをきちんと構築するための意欲的な試みという印象を受けた。

スバル アーカイブ
スバル中古車情報
スバル公式サイト

【こだわりの愛車を高く売るには!】
同時に多くの買取業社へ査定の依頼が簡単に
各社の査定額を比較すれば、
なんと【●●万以上の差】が
入力はカンタン1分!あとは登録して待つだけ!
↓【PR】ズバット車買取比較で一括査定↓

今すぐ一括査定依頼
国産車・輸入車
現在の郵便番号-郵便番号を調べる