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燃料電池車にアンモニア・ステーション?! アンモニアから水素を作る技術に注目

2016年7月24日

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高純度の水素を使用する燃料電池車(FCV)で、一番大きな課題となっているのは、どのように水素を各地の水素ステーションに配送・貯蔵するかということだ。水素は軽く、燃焼・爆発しやすく、高圧状態で輸送しなければならないなど、扱いにくい特性を持っているからだ。また高圧化や液体化には加圧や冷却などで多量のエネルギーを消費してしまう点も課題となっている。

そこで注目されているのがアンモニアだ。水素を多く含むアンモニアは液体にしやすく、水素として輸送するよりはるかに有利なので、アンモニアから高純度の水素を抽出する技術が確立できるかどうかが注目されている。

2016年7月19日、内閣府・総合科学技術イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」のプロジェクトチームが、アンモニアから燃料電池自動車用の高純度な水素を製造する技術の開発に世界で初めて成功し、アンモニアを原料とした水素ステーション(アンモニア水素ステーション)の実現の可能性が生まれたと発表した。

システム概念

アンモニア水素ステーションのコンセプト

この「エネルギーキャリア」プロジェクトは、内閣府・総合科学技術イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つで、国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)の委託研究課題「アンモニア水素ステーション基盤技術」で、研究開発プロジェクトには広島大学、昭和電工、国立研究開発法人・産業技術総合研究所、豊田自動織機、大陽日酸が参画し、アンモニアから燃料電池自動車用の高純度水素を製造する技術を開発するというもの。

アンモニアは「NH3」という元素記号からわかるように、多くの水素を含んでおりエネルギーキャリア、つまり、化学的に安定な液体として保存、運搬し、エネルギー消費地で水素を取り出すか直接エネルギーに変換して使用する物質として注目されている。しかしアンモニア水素ステーション実現のため大きな技術課題として、高活性・高耐久性アンモニア分解触媒、残存アンモニア濃度を0.1ppm以下にでき、再生が容易なアンモニア除去材料、そして水素純度99.97%を達成できる精製技術、というハードルが存在していた。

新開発のルテニウム系触媒の性能

新開発のルテニウム系触媒の性能

今回、世界トップレベルのアンモニア分解用のルテニウム系触媒の開発、アンモニア除去材料の作製、水素精製技術を確立することにより、これらを使用してアンモニア分解装置、残存アンモニア除去装置、水素精製装置を実証システムとして1/10スケールで開発したのだ。

アンモニア分解・除去装置

アンモニア分解・除去装置

高純度水素精製装置

高純度水素精製装置


これらの装置を組み合わせることで、世界で初めてアンモニアを原料とした燃料電池自動車用水素燃料の製造が可能となり、水素の製造、輸送、貯蔵において、より効率が高くCO2の排出量が少ないという大きな利点を発揮できることになる。現在、開発プロジェクトチームは昭和電工・川崎事業所でシステムの実証を行なう計画となっている。

今回の技術開発により、アンモニアを燃料電池自動車用の水素燃料へ利用するための技術は大きく進展し、将来的にはアンモニアを利用する燃料電池自動車用の水素ステーションの実現が期待される。

この技術の詳細は、2016年7月20日に日本科学未来館で開催されるSIPエネルギーキャリア公開シンポジウムで発表。

国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)公式サイト

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