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トヨタのハイブリッド車販売好調の大黒柱 4代目プリウス試乗レポート

2016年5月23日

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街中でも4代目プリウスを目にすることが増えてきている

トヨタのハイブリッド車が累計900万台を突破したニュースが先日(2016年5月20日)あったが、その中心車種は言わずと知れたプリウスとアクアだ。そのプリウスは2015年12月に4代目へとフルモデルチェンジしている。進化が素晴らしいと好評の4代目を試乗してみた。<レポート:高橋 明/Akira Takahashi>

4代目プリウスにはプロトタイプの試乗として、市販する約1カ月前に富士スピードウエイの構内とショートサーキットで試乗させてもらった。サーキット試乗だけに、限界性能をみるには最適な環境だった。その時のレポートはこちらにある。

さて、4代目のプリウスは環境車であるがドライバビリティも追及しているモデルであり、そのあたりも開発の目標にもなっている。そのため、TNGAというトヨタの新しいクルマ造りの考え方やモジュール化したプラットフォーム類など、新技術や考え方が投入されている。

試乗したモデルはニッケル水素バッテリーで4WDのツーリングセレクションとFFでリチウムイオンバッテリーを搭載するAプレミアム・ツーリングセレクションの2グレード。いずれもタイヤサイズは17インチを装着。そして確認のために15インチモデルもチョイ乗り試乗をした。

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4WDのE-Four。通常はFF走行で滑りを検知すると後輪も駆動するオンデマンド式だから、燃費への悪影響はごくわずか

注目度の高い4WDはE-Fourとネーミングされ、必要な時にモーターでリヤを駆動するタイプだ。4WDモデルではあるが通常は前輪駆動で走行し、タイヤの滑りや滑りのヨーモーメント検知するとリヤタイヤにモーターでトルクを掛けるという仕組み。したがって、市街地走行のレベルでは、FFとの違いを感じることはできない。

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試乗車は17インチのエコタイヤ

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4WDを意味するE-Four

このE-Fourは本格的な4WDとはずいぶん異なるが、実用レベルで考えると一般的なユーザーにはむしろ、こちらのほうがありがたい。それは4WDとすることで、重量が重くなり、抵抗が増え、結果燃費が悪くなるということがほとんどないからだ。そのマイナス要素が少ないのだからありがたい。ちなみにJC08モードは34.0km/Lとなっている。FFモデルで燃費のスペシャルモデル、Eグレードは40.8km/Lだが、それ以外のFFでも37.2km/Lといずれも省燃費性は高い。

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シンプルなデザインのインテリア。かなりあっさりとしている印象

バッテリーのニッケル水素、リチウムの違いを感じることができたか?という疑問では答えはノー。市街地、首都高速の走行でその違いは全く分からない。理論的には電気の出し入れの速度が異なるからリチウムのほうが力強く、そしてレスポンスがいい、と感じることになるのだが、残念ながらその違いは感じない。

エンジニアに聞けば、通常の使い方で体感するほどの差がないように制御はできている、という。しかしバッテリーの温度が上がっている状態など極限に近い状態になると、多少の違いを感じることがある。ただし、EV車を数多く、いろんな条件で試乗したことの経験を持つ人でなければ、それすらもわからないだろう、という回答があった。

さて、気になる価格だが、量販グレードとしてはFFのAとA・ツーリングセレクションが中間グレードで、約277万円から約292万円。トップグレードのE-FourAプレミアム・ルーリングセレクションは約339万円という価格になる。

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特徴的なテールランプ

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一目でプリウスと分かるも、個性的なフェイス

最初に試乗したE-FourはA・ツーリングセレクションで車両本体は312万2000円。これに専用のT-connectナビや寒冷地仕様、ボディカラーなどのオプションも入れると358万5060円というプライスになった。

エコカー減税では、全グレードで「平成32年度燃費基準+20%」を達成し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定も併せて取得しエコカー減税の免税対象となっている。

■加減速時のドライバビリティは?

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180㎝の筆者。助手席を下げた状態でもまずまずのスペース

さて、4代目プリウスはドライバビリティを重視しながらも乗り心地の改善という目標もある。15インチのほうが当然ソフトで丸みのある乗り心地だが、富士スピードウエイで乗ったときほど17インチとの差は小さく感じた。つまり17インチはありだ。

乗り心地がよくなり、ハンドリングもよくなった。燃費はさらによくなり・・・といいことずくしなのだが、ジワリとハンドルを切り始めれば、ノーズもジワっと動き、切り足ししたときと切り始めのノーズの動きに大きな差は感じない。切り戻しもスムーズで手応えもあり癖のない操舵フィールだ。

また、ブレーキタッチは素晴らしいと思う。微妙なタッチをする場面においても油圧ブレーキとの差を感じることはなく、ハイブリッドモデルが持つ難点を見事に解決していた。

エンジニアによると、「最初は油圧が立ち上がり、そこから徐々に油圧を抜いていく。かわりにジェネレータの抵抗を減速エネルギーにし、その抵抗も一定ではなく、油圧とのバランスを見ながら抵抗を変えています」。もちろん、そこには踏力という複雑な要素もある中で、見事にブレーキタッチを繊細な領域でコントロールしていて、世界中のハイブリッドモデルの中でもっともブレーキ制御がナチュラルに感じる制御と言えるだろう。

そこまでブレーキがよくなると、出力に関しても欲がでる。CVT的な電気式無段階減速機を持つトヨタのTHS IIは、どうしても加速のときエンジン音と加速フィールでのズレを感じるので、リニア感に欠ける。3代目よりは多少リニア感を増したフィールに変わったものの、積極的な走行シーンになると気にはなる。

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インテリアの質感には問題があると思う

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価格的にはVWゴルフもライバルになるだけに、質感を上げたい

■インテリアの質感には課題あり

最後に気になったインテリアの豪華さと乗り心地の上質さについても少し触れてみたい。
インテリアは樹脂に直塗りの部分が多く、ドア内貼りは樹脂のまま。多くの国産車で内装が素晴らしいと言えるものは少ないが、それでもアクセラやインプレッサよりも質感は低い。300万円もするモデルなのだから、次はインテリアも豪華にしてほしいものだ。

乗り心地の上質感というポイントでは、音の侵入を抑え、しっとりとした質感が欲しい。ハイブリッドはもともと静かだから、風の音や周囲の音、ロードノイズの遮断などの方向で音対策が欲しい。そしてゴルフ7のハイラインのように、しっとりとした乗り心地も手に入れたい、と欲深くなる。

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2本の膨らみは、空力パーツ。操安性が良くなるという逸品

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セーフティセンスCを装備し安全、安心

試乗を終えての印象は、随所にみられる未来感のある雰囲気はさすがだ。燃費が良い、イコールCO2排出量が少ないというプライドを高く持てる。高度なメカニズムによって生み出される走りのフィーリングも、従来のガソリン車との違いを明確に感じ、新規ユーザーも乗り換えユーザーも満足度の高い仕上がりと言える。

最後に求めるとすれば価格に見合った内装と乗り心地の上質感なのだが、それも、数多くのモデルを乗り継いできた経験があるという、限られたユーザーだけが感じるものなのかもしれない。

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