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スズキの不正は燃費試験方法だけ? データにウソはない!

2016年5月20日

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静岡県牧之原市白井にある相良工場併設の相良テストコース

2016年5月18日、スズキは国交省による排出ガス・燃費試験における実態調査の指示を受け、社内調査の報告を行なったが、現在販売中の16車種の走行抵抗の計測で、国交省が定める惰行法ではなく、風洞やユニット別の転がり抵抗試験機から得たデータを積算して走行抵抗値として提出していたことが明らかになった。

現在販売している16車種の走行抵抗の測定状況を確認したところ、型式認の申請時には、国が定めた惰行法による実測データではなく、タイヤ、ブレーキ、トランスミッションなど各ユニットごとの転がり抵抗の実測値、風洞試験装置での空気抵抗の実測値を積み上げたデータを惰行法実測値と比較し妥当性をみた上で、走行抵抗値として使用していたという。

鈴木修会長

鈴木修会長

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鈴木俊宏社長

本田治副社長

本田治副社長


その原因としては、スズキが所有する相良工場内の相良テストコースは海に近く、丘の上にあることから風の影響を受けやすいなど天候に左右されるため、試験が困難であったことが背景にあるという。特に最近の低燃費技術の向上に伴ない、転がり抵抗の低下やボディの軽量化で風による影響を以前より受けやすくなってきている。そのため、測定結果のばらつきが大きくなる傾向にあったという。

今回明らかになった走行抵抗値の積算方法は、2006年に風洞試験設備を導入し、2009年~2010年に最新のユニット別の転がり抵抗試験設備を導入し、その結果2010年頃から開始されたと推測されている。

技術開発担当の本田治副社長によれば、低燃費化の技術が重要視され、それまで案外アバウトであった走行抵抗をより高精度に追求するために最新の設備を導入。ユニットごとの転がり抵抗や、惰行試験と同様の90km/h以下から20km/hごとの空気抵抗を風洞実験室で測定することができるようになったというのだ。

天候に大きく左右され、ばらつきの大きいテストコースでの膨大な惰行試験の結果と、試験設備による正確なデータと付き合わせながら、より精度の高い走行抵抗値を追求した結果、試験設備による積算方式を使用することになったわけで、燃費データをよく見せるための積算ではないとしている。

■性能データに修正はない

国交省の指示を受け、社内調査を行なったことでこれらのことが判明し、5月のゴールデンウィーク中に16車種の惰行法による走行抵抗の計測を改めて実施。過去に測定した惰行法による測定データ、型式認証時の申請用の走行抵抗値を比較検討した結果、全ての申請値が惰行法による実測値の測定誤差の範囲、つまり10%以内であること、燃費性能では+-5%以下のばらつきと本田副社長は考えているという。

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このため、国交省に申請した走行抵抗値、それを使用した測定した燃費値については修正の必要はないとスズキは判断している。また海外仕様、海外生産車はすべて現地向けの試験法、あるいは現地の法規に合わせた測定を実施しており、国内用とは無関係としている。

現在のスズキは、開発段階でカーライン責任者(チーフエンジニア)が走行抵抗の目標値を決定し、各設計部門がその目標達成を目指し、認証部門が検証する体制になっているという。そして認証部門が最終的に型式認証用の走行抵抗データを計測するという流れだ。今回の事件は、その認証用のデータが惰行法では天候に左右され、思い通りに計測が行なえないこと、ばらつきが過大なため、より正確なデータを求めて積算データ方式を採用したと推測できるわけだ。

「とはいえ、他社は惰行試験でやっているのだから、これからはテストコースに防風壁を作る、惰行法のための計測設備を増やすなど至らなかった設備を改善する」と鈴木修会長は語っている。

対象車種

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