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【繁浩太郎の言いたい放題コラム】第16回衝撃的なVW問題から何を学ぶか

2015年10月18日

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繁浩太郎コラム フォルクスワーゲン不正問題 008

今回は元自動車開発者としてフォルクスワーゲンの不正問題について思うところを書いてみた

今、世間を騒がしているフォルクスワーゲンの不正問題はあまりにも衝撃的なことでした。なぜ、このような問題が起きてしまったのか?同じクルマを造ってきた者として、いろんな角度から考えてみたいと思います。

●フォルクスワーゲンは優良企業だった
フォルクスワーゲンは、素晴らしいプロダクトとブランド作りで伸びてきました。私は以前、ドイツのウォルスブルグにあるフォルクスワーゲンのテーマパーク、アウトシュタット (ドイツ語で“自動車の街”) に行ったことがあります。私には、まさにディズニーランドのように思えました。

アウトシュタットはフォルクスワーゲンの全ブランドがテーマ館のようになっていて、新車のデリバリーからVWグッズまで満載です。そのアウトシュタットの中にはホテル・リッツがあり、部屋に入るとビートルのチョコが置いてあり、「マジ食べるのがもったいなくて…」と(笑)。また、ロビーからは最近流行りの「工場女子」にはたまらんVWの工場の煙突が見えました。私も帰る頃にはすっかりVWファンになりました。

繁浩太郎コラム フォルクスワーゲン不正問題 001

この街を訪ね歩くと、フォルクスワーゲンは綿密に、素晴らしいプロダクトとブランド創りを一つ一つやってきていたことが良く分かるのです。

それがひとたび「不正」となると、その綿密で、素晴らしVWのイメージが一瞬にして吹っ飛んでしまいます。当然です。公に決められた決まりを故意に破る。これは「アウト」です。今後、どんな償いを世の中の人に向けて行なうかはフォルクスワーゲン次第ですが、キッチリとやってくれることを願っています。

繁浩太郎コラム フォルクスワーゲン不正問題 005

●グレーゾーンの存在
さて、私がうん十年前の、スモールカーの外装設計担当の当時の話です。

当時の開発責任者から、「ボディの大きさの割にドアミラーがデカすぎてカッコ悪いな」と意見を言われ、「いやいや、これは法規があって、結果ミラーの大きさが決まっているのです」と私。「でも、カッコ悪い」と上司と押し問答。話のわからん上司なので(笑)仕方なく、知恵を絞り、何とか小さくできないか?と取り組みました。

私は認定作業される現場で、ミラーの大きさの判断方法などを詳しく聞き、考えた結果小さくすることに成功し、上司が満足したことを覚えています。それは、ミラーの取り付け位置、シートの設定、ミラーの曲率公差などを踏まえ考え出しました。

だから、ギリギリの設定だと法規ファウルの危険性が伴うので、社内要件という法規より厳しい要件を設定するのが一般的です。また、部署によっては「さらに間違いのない商品にする」という考え方で、もう1段要件を厳しくするところも出てきます。これを繰り返すと「戦車」になり、本末転倒ということになります(笑)。つまり、よく言われるグレーゾーンの幅をどう捉えるか?ということが顔を出し始めます。

●ギリギリ設計は人間性
ギリギリまで設計・仕様を詰めるというのは、難しい作業なのです。クルマが売れに売れ、需要が活発だった80年代位までなら、コストもそれほど厳しくなく、グレーゾーンも安全方向で造られていて良かったのですが、バブルがはじけて以降「効率」が重要視されるようになって、ギリギリ設計が必要になりました。

「本当のギリギリはどこだ?」と、またわからん上司の登場になります(笑)。こうなってくると、最後は「法の精神」みたいなことが大切になってきます。また、作り手の「人間性」も大切になってきますね。<次ページへ>

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