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【舘さんコラム】2020年への旅・第24回「次世代車をめぐる旅その3 ハンドル争奪戦争勃発」

2015年9月28日

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Mercedes-Benz F 015 Luxury in Motion in Shanghai, Mai 2015 Mercedes-Benz F 015 Luxury in Motion at Shanghai, May 2015

メルセデス・ベンツF015。完全自動運転のこのクルマのことはコラム後半にて

今さらながら便利な自動車
自動車はいろいろな価値で測られてきた。あるいは、いろいろな役目を負わされてきたといってもいい。自動車を購入する理由はさまざまである。かくいう私はどんな理由で選んできたか。いい歳になったので正直にいえば、下記のような理由である。

第1位 見栄
第2位 自慢
第3位 カッコウ
第4位 値段

第4位の値段は私のような貧乏人には切実な理由で、いかに見栄が張れるからといっても、買えない自動車は買えない。しかし、こんな理由で自動車を選んでいては、自動車評論家としての資格というか、資質はゼロと思われても仕方ない。だが、自動車評論家諸氏の愛車を見ると、その選択理由は私とさして変わらないと思うのだが、どうだろうか。

言い訳ではあるが、実際、これ以上の選択肢など本当にあるのだろうか。それはともかく、現実世界の選択理由の第1位は、「便利だから」ではないだろうか。しかし、これは、もっともつまらない自動車選びの仕方だ。

便利だというのは、ドアー・ツー・ドアが可能だからということだろう。雨の日も、風の日も、寒い日も、暑い日も、家のドアをあければそこに自動車があり、目的地のドアの前まで運んでくれるのだ。こんな便利な道具は自動車以外にない。自動車の移動の道具=モビリティ・ツールとしての最大の価値だ。つまらない理由だが、もっともである。

自動車とは面倒な道具である
しかし、自動車の利便性の裏には、実にさまざまな不利便性が隠されている。たとえば、購入の際にはさまざまな書類を書かなければならない。ローンで買うとなると、さらに押印の数が増える。つぎに駐車場の確保。自宅が広ければ何の問題もないが、都市内、あるいは近郊であると、駐車場あるいは車庫を借りなければならない人も多い。地主さんというか、大家さんというか、それがいい人ならいいが、ゴウツクXXだと気が滅入る。これに各種の保険加入が重なる。

ようやく買ったからといって、面倒はなくなるかというと、実はそれからが面倒なのだ。定期点検に車検、税金、オイルに、オイルフィルターに、タイヤの交換。降雪地帯ではスタッドレスタイヤへの履き替え。ぶつけて凹めば板金修理。そして、車体にガタが出て、乗り心地が悪化し、エンジンのパワーが減って、まるで自分が歳を取るように自動車は弱っていく。ああ、また買い替えの季節だ…と。

ということで、じっと考えてみなくとも、自動車とはかくも面倒というか、不便なものなのである。では、それでも自動車を持つ理由は何か。たぶん、見栄に、自慢に、カッコウを除けば、何もないはずだ。

便利だという合理的な理由で自動車を所有してきた人は、自動車の不便性に気づく一方で、自動車よりも便利なモビリティを見つけると、その合理性に魅せられて、またたくまに自動車から離れていく。便利なだけの自動車を造って来た日本の多くのメーカーは、たちまち他の便利な移動の道具に市場を奪われ、国内の売上を下げることになった。

舘内コラム2020年への旅003 IMG_0071

F015の室内のアイディアスケッチ。ヘッドクリアランスが少ない。バスのように頭上の空間が広ければ、クルマ酔いしづらいと思う

自動車離れが生む無人タクシー
そうして自動車を所有しなくなると、目の前に自由な空間が広がっていることに気づく。解放感だ。前述の面倒から解放された喜びに満たされるのである。

しかし、まだ資本主義が元気で国内のGDPが増大していたころは違った。現在の中国の人たちのように、自動車を所有することは、何にも代えがたい喜びだった。人と自動車と社会と自動車産業の蜜月だった。なんという違いか。では、どうすれば自動車産業に活力は戻るのか。

そこで自動車メーカーが用意したのが、「1.より便利で安い自動車」と「2.面倒を代替してくれるシステム」のふたつだった。1のより便利で安い自動車はお分かりのとおりである。そして2はさらに「カーシェアリング」と「無人タクシー」に分けられる。<次ページへ>

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