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【繁浩太郎の言いたい放題コラム】第13回 元ホンダ開発者が語る、スズキ・アルトのすごさ

2015年7月17日

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繁浩太郎コラム アルトのすごさ003

元ホンダ開発者の筆者が、今回はスズキ・アルトのすごさについて語ります

スズキ・アルトについて、皆さんは「単に安い軽自動車」というイメージをお持ちではありませんか? じつは私(筆者・繁浩太郎)も以前はそういうイメージを持っていました。しかし、今回の新型アルトに今までのそういうイメージではないものを感じました。つまり、価格燃費はもちろん極限までやりきり、さらにクルマとして大切な「愛着」をめざしたように思えたのです。この機能的な「価格燃費」と感情的な「愛着」の両立は意外と難しいものなんです。今回はその辺りのお話をしてみたいと思います。

◆アルトは安さだけのクルマではない
アルトを社会的に考えてみますと、現在、高齢化社会、地方の過疎化、年金問題などいろいろと言われていますね。その中で、高齢者が過疎地で生活する場合、公共交通機関がなく生活のためにどうしても移動用のクルマが必要という状況もあると思います。

そういうユーザーにとっては、ゆったりとした余裕のあるクルマよりも、雨風がしのげて冷暖房が効いて少し荷物が積めるようなベーシカルな仕様でいいから、とにかく価格と維持費ができるだけ安いクルマが望まれていると思います。

あらためて考えると、アルト領域より安い乗用カテゴリーのクルマはないのです。また、過疎地でなくても、公共交通機関の少ない地方都市において、軽自動車は個人の毎日の足として活躍しています。

そういう、さまざまなユーザーのことを想い、コスト燃費愛着商品というだけでなく、ある意味社会的責任を感じてアルトは造られているのではないでしょうか。

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アルト発表会でのヒトコマ。鈴木会長(当時)も軽自動車への思いを語っていた

◆アルトのコスト
先ず、製品コストをミニマムにするのに大切なのは、ユーザーの価値観に直結する設計仕様です。コストを考えオーバークオリティにならないように、かつユーザーから不満の出ない範囲の仕様に設定しなければなりません。

例えば、NVH。ノイズや車体のバイブレーション、ハーシュネスといったものは一般的には「当たり前品質」と言われますが、これは良くすればするほどユーザーにとってありがたい品質です。しかし、コストもかかる部分です。よって、品質をどの程度にするか? という「程度」「さじ加減」が難しいのです。

アルトの場合はユーザーに無駄な負担を強いらないようにとの強い想いから、ユーザーの価値観を考え、オーバーにならない、また不満も出ない、ほど良いレベルで作られています。

 

◆アルトの燃費達成のすごさ

ユーザーの価値観で、ガソリン代に響く「燃費」は大きなウエイトを占めます。また、メーカーとしても「やはり軽自動車は燃費が良いね」と言ってもらいたいという「意思」もあると思います(意地かな?・笑)。

物理の法則で言えば、ウエイトが軽くて走行抵抗の小さなものが、絶対的に少ないエネルギーで移動できるはずです。

アルトの燃費トップに位置するモデルの車重が650kgで、イナーシャランク(JC08モードでは車重に対して仮想のハンデウエイトを設定している)を考えたモデルになっています。つまり燃費を良くする手段として、650kgの車重を絶対外せない目標にしたものと思うのです。これについては、以前もこのコラムで書いてあるので、読んでみてください(Auto Prove【繁浩太郎の言いたい放題コラム】第10回「カタログ燃費と実用燃費のホントのこと」)。

モデルチェンジは、よりカッコよく、より性能、品質を良くしないと意味がないというのが普通の考え方で、一般的には必ず「コストは高く、ウエイトは重く」なるもので、それを抑えるだけで精一杯というのが各メーカーの現状だと思います。

そういう中でアルトは先代モデルの710kgから-60kgも減量したのはすごくて、設計者に「なんとかしてやろう」というユーザーへの想い、すごい情熱がないとできるレベルではありません。非常なチャレンジの中で、追い込まれ、もがき苦しみながらも、追い求める、魂が「商品」に入り込んでいるように私には思えます。

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