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【舘さんコラム】2020年への旅・第21回「充電の旅シリーズ21 スーパー・セブンに聞け 第19話(最終回) EVスーパーセブン 東京に戻る」

2015年4月30日

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舘内端コラム2020年の旅電気自動車EV 010

都庁で到着式。2ヶ月余り、8160kmの長い旅が終わった。時は2013年11月18日であった

Mr.舘内がヨーロッパ周遊の旅を終えて東京に戻り、しばらくするとEVスーパーセブンもまた長い旅を終えて東京に戻った。

久しぶりに会ったメインドライバーの寄本好則は、良く日焼けして、旅に出かける前よりも健康になったように見えた。都庁の玄関で、ささやかな到着式が執り行なわれた。そこにはロンドンから戻ったエッジ舘野を初めとして、EVオフローダーで南極点到達をめざすゴールデンアーム鈴本、厳冬期の北海道EVラリーの開催を計画する某自動車メーカーの山東と蕪沢、そしてEVスーパーセブンのドライバーとして参加した著名モータージャーナリストたちがいた。

EVスーパーセブンの旅報告会
その日の夜に、都内の某所で旅の簡単な報告会が開かれた。最初の挨拶は、この旅の仕掛け人であり、ドライバーも務めたMr.舘内が行なった。

「EVスーパーセブンの旅の目的は、現在の充電インフラでも十分にEVは使えることを証明することだった。そのために急速充電器だけを使って充電し、日本を1周した」と切り出し、概要を説明した。

そして、「EVスーパーセブンの1充電航続距離は、およそ100kmだ。たかだか100kmの航続距離で日本を1周できれば、航続距離が100kmを優に超えるあらゆる市販EVは現在の充電インフラで十分に使えることになる。それが主張したかった」と続けた。

だが、実際に旅に出てみると、実にさまざまな事象に出会い、見ず知らずの人たちと知り合いになり、地方の名産と出会った。旅とは、そうしたものであり、そうした魅力こそ人を旅へと誘うのだ。旅は、それがどんなに苦しいものであっても良いものであるというのが、Mr.舘内の感想であった。

もう少しゆっくり生きようぜ
報告会の内容は、次のようなものであった。EVスーパーセブンの旅は、2013年9月24日に経済産業省の中庭を出発して始まり、2013年11月18日に都庁に戻って終わった。56日間の旅であり、EVスーパーセブンの全走行距離は8160km。総充電回数は161回。総充電量は860kWhであった。

少し整理すると、1日の平均走行距離は145.7kmだ。これほどの距離であれば、ガソリン車だろうとEVだろうと、あっという間に走れる。場合によっては、通勤で走る人もいる。

だが充電器を探し、人に会って話しこみ、昼食を採り、写真を撮り、ときに雨に降られ、しかもそれを毎日繰り返すとなると、こんなものである。また、これくらいの距離にしておくと、旅が豊かになる。会う人の数も増え、旨いものに出会う機会も増え、良い景色を見ながらの一服にも味が出る。これを贅沢というのであれば、EVスーパーセブンの旅は、実に贅沢な旅であった。

今日の道路インフラと自動車の性能であれば、たとえ日本国内であっても、1日に1000km近く走るのは不可能ではないし、ましてや冒険ではない。会社を終えて、富山の港で旨い肴を食べようと出かけ、夜半に東京の自宅に戻ることもできないわけではない。これもまた、自動車が作った豊かさであり、贅沢だ。

舘内端コラム2020年の旅電気自動車EV 001

東京到着の前々日は白馬村のあぜくら山荘に泊まる。近くの樅の木ホテルの林の中にある急速充電器をお借りして充電

EVスーパーセブンの旅では、とてもこのような超特急の旅の豊かさは味わえなかった。100kmごとに充電しなければならず、充電には少なくとも30分からの時間が必要だった。しかし、高性能グランツーリスモの旅とは違った豊かな旅であったことも事実である。EVスーパーセブンの旅の余禄といえば、あまりにも贅沢で豊かな余禄であった。

東京から旨い肴のある富山の漁港までの往復を可能にする高速の旅を手に入れた私たちは、ようやくEVスーパーセブンのようなのんびりした旅の意味と価値を見直せるようになった。1960年代から70年代までの高度成長時代とその余韻の残った時代では、「より速く、より遠くに、より快適に」が合い言葉であり、人は先を急いで競い合い、前だけを見て生きてきた。現在の中国やアジア諸国を見ていると、日本のそうした拡大、成長、快適を追求した時代を懐かしく思う。それも人生である。

だが、私たち先進国は十分に市場や産業を拡大し、経済を成長させ、暮らしを快適にしたのではないだろうか。そして、これ以上の拡大、成長、快適性の向上が、とても効率が悪く、資源を使い、環境に負荷をかけることを学びつつあるような気がする。

舘内端コラム2020年の旅電気自動車EV 003

著名なジャーナリストの竹岡圭さんと丸茂亜希子さんのドライブで原村に向かう。出発したときは半袖でも暑かったのに、東京着を前にこれだけ着込んでも寒い季節になってしまった

舘内端コラム2020年の旅電気自動車EV 004

後方の原村のペンション「ニンジン」で一泊

 

舘内端コラム2020年の旅電気自動車EV 002

白馬連山はすっかり雪化粧。一番右は2014年のラリー白馬でお世話になったあぜくら山荘の渡邊俊夫さん

 

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