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C-HRプロトタイプ試乗レポート 感性に響くクルマ造りのTNGA第2弾 <レポート佐藤久実/Kumi Sato>

2016年11月27日

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1.2LダウンサイジングターボモデルのC-HRプロトタイプ

トヨタから満を持して発表されたコンパクト・クロスオーバーSUVの「C-HR」。大き過ぎないボディサイズや多様性が日本でも人気だが、このセグメントはヨーロッパでも旬で、じつはC-HRも開発当初は、ヨーロッパをメインターゲットとしていた。

そのため、徹底してヨーロッパの道で鍛え上げられた。ニュルブルクリンクはもちろんのこと、狭いけれどハイスピードでクルマがすれ違うワインディングロードなども開発ステージとなっている。

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モータージャーナリストの佐藤久実氏がプロトタイプをドライブ

■欧州トレンドを取り入れたデザイン

その成果は一目瞭然。とにかく「走り」と「デザイン」にこだわったというC-HRは、いずれも今までのトヨタ車にない”味”を出している。筋肉質でエッジの効いたエクステリア・デザインは、サイドから見ると、ルーフからリヤウィンドゥにかけてクーペ並みの傾斜が付いている。

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ルーフを下げるクーペライクなシルエットを持つSUVのC-HR

この「ルーフを下げるクーペデザイン」は、ヨーロッパのプレミアムブランドでは最近のトレンドとなっているが、国産車では珍しい。一方、足元には大きなホイールを履き、力強さをアピーしている。

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ボリュームとプレスラインで迫力と個性を併せ持つデザインだ

また、エッジの効いたプレスラインは、今までのトヨタ車にない鉄板の曲げ率を実現したそうだ。そのために何回も金型を作り直したのだとか。デザインへのただならぬこだわりを感じる。

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リヤ周りは特にボリューム感があり、打倒JUKEか

C-HRは、2010年にパリサロンで登場したコンセプトカーから、ほぼそのままの姿で市販化されているのもすごいことだ。デザインで印象的なのは、エクステリア、インテリアともに、「ダイヤモンドモチーフ」が散りばめられていること。エクステリアでは、フロントフェンダーからフロントドアからリヤドアにかけて、大きなダイヤモンド(角を丸くしたひし形のような形)型のプレスラインが存在する。

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インテリアは機能優先のシンプルなデザインに好感が持てる

室内に目を移すと、メーターの針やエアコンの吹き出し口、ステアリングスイッチなどなどにあしらわれ、エクステリアとリンクしている。室内はシンプルなレイアウトが印象的だ。縦に配置されたスイッチ類は、直感的に操作できる。

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レクサスと同じレザーの採用や、剛性感のあるステアフィールに拘りがある

そして、全体的に、質感も高い。中でもこだわりを感じるのがステアリング。ドライバーが運転中、常に接している部分であり、また、ステアリングを介して路面のコンディションを感じるフィードバックは、機能的にも重要なモノだ。そのステアリングには、レクサスLSと同じレザーが奢られているのだ。直接的な購入動機にはならないかもしれない。でも、長く乗っていると、そのクオリティ、有り難さを実感することだろう。

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後席はデザインの制約から、少し狭い。が、すべて80点主義のトヨタとしては異例の割り切り

そんな強い「こだわり」のあるC-HRは一方で、「潔さ」もうかがえる。リヤシートやラゲージスペースはある程度割り切っているのだ。ルーフを下げてクーペスタイルにしている分、リヤのスペースは自ずと犠牲になる。リヤシートは寸法的にはけっして狭くはない。が、座ってみると、スッポリと嵌まり込む感じで、ヒップポイントが低くサイドのベルトラインが高いため、やや閉塞感がある。

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ラゲッジもけっして広くなくゴルフバッグがかろうじて1本積載できるレベル

ラゲージも、ゴルフバッグ1個は辛うじて横に載せることができるが、2個以上ならリヤシートを倒して縦積みとなる。だが、実はもっと大きな輸入SUVでも、ゴルフバッグが横に積めるクルマはあまりないというのも現実だ。

リヤシートやラゲージにプライオリティを求める人には、「ハリアー」はじめ、他モデルをどうぞ、と言える。これもまた、ラインアップが豊かなトヨタの強みである。にしても、従来、最大公約数、八方美人的クルマ造りを美徳としてきたトヨタにはないスタンスだ。

■パワートレーンはHVとダウンサイジング

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ハイブリッドのC-HR。外観はブルーのエンブレムが特徴

車種体系はシンプルで、プリウスと同じパワートレーンの1.8Lエンジン搭載のハイブリッドモデルがFF、1.2Lターボエンジン搭載モデルが4WDとなっている。

プリウスと同じ1.8Lエンジンを搭載するハイブリッド

プリウスと同じ1.8Lエンジンを搭載するハイブリッド

燃費志向の方は、迷わずハイブリッドモデルを選択することとなるだろう。それでも、走りの良さを諦める必要はないのでご心配なく。そして、4WD必須の方は1.2Lターボのガソリンエンジン搭載モデル選択となる。

1.2Lダウンサイジングターボエンジン

1.2Lダウンサイジングターボエンジン

この4WDモデル、通常は限りなくFFに近い状態で走行するが、路面に応じて適宜前後のトルク配分が変わり、最大50:50までリヤに駆動を分配する。もちろん、雪道など滑りやすい路面での走行安定性も確保するが、ハンドリングにも一役買っている。

コーナリング時の旋回性能を高めるためにも、前後トルク配分を行なうのだ。安定的かつハンドリングに優れた走りを味わえる。走り出しこそ、モーターパワーも手伝い、ハイブリッドモデルの出足が良いが、その後の伸びは1.2Lターボも負けてない。

ピークパワーはさほどないが、トルクがあるため、街中でもパワー不足を感じることはないだろう。個人的には、走りの気持ち良さにプライオリティを置くなら、1.2Lターボ搭載モデルがオススメだ。

■レースでも通用するハンドリング

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C-HRは2016年ニュル24hレースに挑戦しクラス3位を獲得。佐藤久実氏がステアリングを握る

実は、2016年6月に未発売モデルながらこのクルマをベースとした「C-HRレーシング」で、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦するチャンスを得た。レースカーとはいえ、見た目こそ大きなウィングが装備されるが、ボディやパワートレーンなどはほぼノーマルのままだ。(1.2Lターボエンジン搭載、FFの欧州仕様車)

そして、ニュルでは「精度の高い走り」を実感した。ステアリング、アクセル、ブレーキ、すべての操作系において、レスポンスに優れ、リニアな反応を示す。特に今年のニュルは、雨や雪、雹に見舞われるなど荒れた天候の中を走ることになったが、悪条件になるほどに、基本性能の高さが光った。そして、安定性に優れ、自由度の高さもまた、レースにおいては頼もしい相棒だった。

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C-HRを囲みGazoo Teamが集合。豊田章男社長の横に立つ佐藤久実氏

通常、トヨタ GAZOO Racingの取り組みとしては市販車ベースでレースに挑み、人やクルマを鍛える場としているが、C-HRに関して言えば、基本性能においては開発で鍛えてきたものの最終確認の場とも言えるほど、ベースのハンドリングの完成度は高かった。

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2016年のGazoo Racing Teamのニュル24時間挑戦。中央がC-HRと佐藤久実氏

C-HRは、SUVという実用的なモデルながら、基本性能の高さと走る楽しさを備えている。プリウスに続き、「TNGA」という新たなアーキテクチャーの投入により、トヨタの走りが変わった、と実感させるモデルだ。

従来のトヨタ車は、燃費など”数値”で表せる価値で「商品性」を訴えてきたが、C-HRは、デザインや走りという「感性」に訴える商品となっている点も興味深い。そして、強いこだわりと同時に、潔い割り切りがあるのは、「TNGA」プラットフォームにより、今後も、様々なニーズに見合った様々なボディタイプのクルマを展開する将来的な見通しがあるからに他ならない。

取り回しに優れる視認性やボディサイズ、カラフルなカラーバリエーション、運転のしやすさなど、女性にもオススメしたいモデルだ。

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